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B.ヴェルベール「星々の蝶」読了

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 火曜からの3日間の群馬出張に備えて、とりあえずなんとか2つの仕事の目処をつけることができた。とはいえ油断は禁物、一方はお客の承認が出たわけではない。
 まだ、もう一本やらねばならないことも残っている。分身の術、クローン、コピーロボット(これはかなり古い)が必要だ。

 そんな先週木曜にベルナール・ヴェルベールの「星々の蝶」(日本放送出版協会)を読み終えた。これは駅前の古書店で発見、1000円という少しばかり高いかな…と思ったがメビウスの装丁ということもあって以前から気になっていたこともあって購入。

 この作家の作品は、初めてだと思っていたのだが、プロフィールを見て驚き。かなり以前(10年くらい前かな)に「蟻」という作品を読んでいた。その作品は、ちょっっとイマジネーションを刺激する不思議な小説だった。

 で、本作はタイトルからも想像がつくように一応、SF。カバーのイラストからも宇宙が舞台だと…。どっこいそう単純な話でもない。

地球は愚かな人類の行為の果てに暗黒の未来しか見えなくなってしまっていた。
そんな地球に希望を失った科学者イヴ・クラメールは、父の考えた光子宇宙船で新しい地球を目指す旅を計画する。

登場するのは、その計画の出資者(ビル・ゲイツのような)IT大富豪、宇宙船の航海士には、イヴが交通事故で大けがをさせたヨット・ウーマン。そして、千年の宇宙旅行を前提とした14万人の厳選された乗組員たち。

 全体は、イヴたちが宇宙船を完成させ宇宙に漕ぎ出すまでの第一部、宇宙にでた彼らが移住すべき星へたどり着くまでの第二部、そして新たな地球へ到着してからの第三部となっている。
 各部とも常に悪しき方向へ振れる人間の哀しい性が描かれている。

 結局、人類はどこへ行っても人類でしかない。ユートピアを目指すことが逆説的にその愚かさをあぶり出すという、なんともフランスらしいお話だ。
 正直なところ第一部が、いま書かれたSFとしては科学的な部分や経済的な部分での検証というか考証というかがかなり甘く、そこいら辺の説得力は弱い。
 ただ、作者ヴェルベールの描きたかったのが、そういったことではないのが第二部で見えてきて、最終章はなんとなく想像がついてくる。つまりアンチ・ユートピア小説なのだ。

 全体的にストレートに伝わってこない焦れったさを感じたが、これはフランス的なるもののせいなのか、翻訳が良くないのかは不明。
 悪くはないが、新刊で買っていたらちょっと…という感じはないでもない。

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  • Author:KsbcKSBC
  • 不惑の年をとうに過ぎてしまったオヤヂのモノローグ
    日々是、思いのままにならぬことばかり。そんなオヤヂの日々。

    読んだ本、手に入れたCDからフライフィッシング、サッカーなんかについてだらだらと…。
    ちなみにMacユーザ歴は20年ですが、最近はめっきり…。

    読んでいただいてありがとうございます。せっかくですから、何か書いていっていただければ幸いです。
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