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読了本その2、M.ラフ「バッド・モンキーズ」+A.ルースルンド, B.ヘルストレム「ボックス21」

Bad Monkeys ここのところの「隣の家…」検索も少し落ちついたようなのだが、映画公開後は、どうなるのだろう…よく考えて見ると映画の内容からしてもそんなに変わらないということもありうるな。

 で、明日はお休みなのでちょっとだけがんばって読了本の残りを少しでも…である。
 今回は、マット・ラフの「バッド・モンキーズ」(文藝春秋)とアンデシュ・ルースルンド, ベリエ・ヘルストレムの「ボックス21」(ランダムハウス講談社文庫)である。
 両方とも駅前のBook○ffで、それぞれ200円と500円で購入。とくに前者はかなりラッキーなゲット。なにせ昨年の秋に出たばかりの単行本(ペーパーバック形式ではあるが)だ。そのうえ「このミス」でも4位との評価。

 まずは、その「バッド・モンキーズ」から、この人の作品は全部で4作、寡作な人なのであるが、どれもが熱狂的なファンを持つらしいカルト的作家とのこと。
 まずは「面白い」、読みやすいし、次から次へと展開するストーリーにページを一気にめくってしまった。
 ストーリーは、殺人で捕まった女性、ジェインが精神科医に語る物語で、なんとジェインは「バッド・モンキーズ」なる悪人退治グループの一員なのだという。
 彼女が、なにゆえ「バッド・モンキーズ」に入団?し、バッド・モンキーズと呼ばれる悪人たちを殺したのか、そして「バッド・モンキーズ」を抱える「組織」とは…。そこら中に、不思議な仕掛けあって、次から次へと繋がって行く。

 彼女が語る物語が、真実なのかそれとも妄想なのか…区別がつかないまま一気に突き進んでいく。テンポもよくグイグイと結末へ向けて展開していく。表紙のイラストが示す通りのコミック的ブッとびな作品。
 かといって、不条理な物語かといえば、そうでもない。なんとなく善悪の微妙なバランスの上に乗ってもいる。
 その発想の豊かさといろんな意味で枠を超える感覚が、カルト的な人気の源なのだろう。確かに次が読みたくなった。

box21 「ボックス21」は、2007年8月に読んだ「制裁」と同じスウェーデン作家チームによるクライムノヴェル。
 最近スウェーデンは、未読ながら「ミレニアム」シリーズやら、H.マンケルの「ヴァランダー」シリーズやら、なかなかガツンと来るのを輩出する注目の国となった感がある。
 このA.ルースルンド, B.ヘルストレムもなかなか骨のある社会派ともいえる作品を発表しているようだ。

 今回も前作同様、病めるスウェーデン社会の暗部を描いたヘビーな作品となっている。
 事件は、ストックホルムのアパートの一室で起こった女性に対する傷害事件、なんと売春婦と思われるリトアニア人女性リディアが激しく鞭で打たれて意識不明の状態で発見される。

 病院に搬送された女は意識を回復した後、自らを治療した医師たちを人質にとって立てこもるという行動に出る。この事件に対応するのが、エーベルト警部とスヴェン警部補。
 女の目的は、いったい何なのか…、彼女に通訳として指名されたベングト刑事と彼女の関係とは…。

 そして、平行して起こる極悪人ヨッフム・ラングの事件、このラングはこれまでもいくつもの事件で追求を逃れてきた。
 その昔エーベルトは、恋人である部下アンニとともにラング追跡し、その際アンニは重度の障害を持つことになってしまったのだ。ラング逮捕に執念を燃やすエーベルト。

 この2つの物語がどこでどう繋がって行くのか、予断を許さないままに話は進む。エーベルトとアンニ、エーベルトとスヴェン、エーベルトとベングト、ベングトとリディア、それぞれの人間関係が絡み合いながらフィナーレへと向かっていく。終盤にかけて、カギを握る人物になんとなくではあるが気づくよう、巧みに伏線がはられている。
 
 600ページという長さに相応しい手応え、スウェーデンの裏社会に存在する人身売買の闇、その闇を描いた問題作であるのは間違いないようだ。タイトルの「ボックス21」とは、リディアの「人生」が入れられた貸ロッカーのことである。
 最後に待つ結末は、伏線のおかげでやや衝撃が薄れたものの、読みごたえは十分、次作がこれまた気になるところだ。

 引き続き、溜まっている2作も早めに書きたいところではある。

テーマ:ブックレビュー - ジャンル:小説・文学

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  • Author:KsbcKSBC
  • 不惑の年をとうに過ぎてしまったオヤヂのモノローグ
    日々是、思いのままにならぬことばかり。そんなオヤヂの日々。

    読んだ本、手に入れたCDからフライフィッシング、サッカーなんかについてだらだらと…。
    ちなみにMacユーザ歴は20年ですが、最近はめっきり…。

    読んでいただいてありがとうございます。せっかくですから、何か書いていっていただければ幸いです。
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