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積み残し分最後はR.C.ウィルスン「世界の秘密の扉」

Gypsies 年末年始に崩れていた体調もほぼ持ち直し、2010年も本格的に動き始めている(世の中はもう本格的なんだろうけど…)。
 これまでも書いてきた通り、もろもろで積み残していた読了本もついに本作品で最後だ。

 R.C.ウィルスンの「世界の秘密の扉」(創元SF文庫)は、同じ著者のもうひとつの作品、「時に架ける橋」と同時に楽天のオークションで入手していたもの。価格は100円だったかな。連れ合いが掃除の時に他の読了本と一緒に片してしまっていて行方不明になっていたが、先日発見し、この前の土曜に読み終えることができた。
 
 ところで、R.C.ウィルスンって時間SFの分野では高い評価を受けているらしくて、上の2作が出たあと日本では翻訳がずっと出てなかった。しかし、ここ数年は、ハヤカワSF文庫で2作品が立て続けに出版、それが三部作で引き続き出るようなことになっている。
 「時間封鎖」と「無限記憶」がそうなのだが、たしかに店頭で見かけた記憶がある。
 さてさて、本題の「世界の秘密の扉」であるが、ちょっと中身にはいる前にカバーデザインについて一言いわせてもらおう。いままで手に入れた本の中でもいちにを争うビンボーな出来、特に左上の主人公と思われる女性のイラストがヒドイ。
 そのうえ、中央の時計らしきデザインもショボいし、AIのフィルターでかけたと思われるひねりのエフェクトもあまりにお手軽(当時としては最先端?)だ。ちょっとプロの仕事には見えないよねぇ。

 中身は、時間テーマではなく、パラレル・ワールド。平凡な生活を送っていた主婦カーラ、旦那が女ができたといって突然出ていってしまい、思春期の息子マイケルとともに取り残される。
 不安になりながらも日々を送る2人であったが、少女時代に見た「灰色の男」がマイケルの前に姿を見せ始める。

 実は、カーラには弟と妹がいるのだが、現在は音信不通。この三人には、時空?をこえたパラレル・ワールドに移動する事ができるという特別な力が備わっていた。下の二人は青春時代にこの世界を飛び出してしまっていた。
 カーラはその力を畏れ、封印してきたが、息子のマイケルには誰よりも強力な力があるというのだ。それゆえ「灰色の男」がマイケルを狙って…。

 カーラたちとこの世界を描く間に挟まれる、カトリックとイスラームが対立する世界がなかなか興味深いのだが、そのことはあまり深く描かれることはない。
 カーラの家族の葛藤が一番大きなテーマでまあ心温まる(とまではいかないか)人間ドラマということになるかな。
 もっとSF部分の色を濃くしても良いんじゃなかろうか、正直なところちょっと物足りない。

 個人的には以前紹介した「時に架ける橋」のほうがSF・人間ドラマの部分でも手応えありで、好みだったな…。さてさて、新作をどうするかちょっと思案といったところ。

 これにて、積み残し分は終了。ちょっとほっとした。

テーマ:ブックレビュー - ジャンル:小説・文学

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  • Author:KsbcKSBC
  • 不惑の年をとうに過ぎてしまったオヤヂのモノローグ
    日々是、思いのままにならぬことばかり。そんなオヤヂの日々。

    読んだ本、手に入れたCDからフライフィッシング、サッカーなんかについてだらだらと…。
    ちなみにMacユーザ歴は20年ですが、最近はめっきり…。

    読んでいただいてありがとうございます。せっかくですから、何か書いていっていただければ幸いです。
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