M.コナリー「リンカーン弁護士」(上・下)読了

Lincoln Lowyer 忙しさの助走期間に突入してきた。来週は、下関~長崎の壱岐への3泊4日の出張がひかえている。
 出張へは行ってしまえば、できることはほとんど目の前のことになるので、気分的には楽といえば楽かも…。

 で、そんななか久しぶり(一昨年の9月の「終結者たち」以来)のコナリー「リンカーン弁護士」()(講談社文庫)である。今回は、ボッシュ・サーがではなく、ミック・ハラーという弁護士が主人公の新シリーズ(?)。
 これはシリーズとして生まれたわけではないようで、出版前から映画化権が売れ、出版後は好評をもって後のボッシュ・サーガへの登場となったとのこと。

 タイトルの「リンカーン」とは、でかい車の代名詞であるあのリンカーンのこと。そのリンカーンの後部座席をオフィス代わりにし、PCと携帯を駆使して広いカリフォルニア州内の裁判所関連機関を巡ってビジネスをする弁護士がM.ハラーなのである。
 今回のハラーの依頼人は、婦女暴行の容疑で逮捕された不動産業者ルーレイ。ルーレイは、被害者である売春婦レジーナにはめられたというのであるが…。

 法廷ものは、一時期よくベストセラーになっていたが、もともと弁護士という職業に気持ちが入らず、法廷ものは好きではない。
 しかし、コナリーが満を持して取り組んだということであまり期待をしないで手に取ったのであるが…、そこは名手コナリーである。
 裁判での有罪無罪だけが焦点になるようなお話は書くわけがない。アメリカの裁判制度が判るように描かれ、被告の弁護士と検事、判事との関係、さらには弁護士とともに働く調査のプロなどなど、それはそれで興味深い。

 お話は、ルーレイ裁判が進むうち、ルーレイの裏側が見え隠れするようになり、やがてルーレイの調査をしていたレヴンが、ハラーがかかわった裁判で有罪となった男の無実を明らかにする証拠を掴んだとにメッセージを残して殺される。
 そのうえ、その殺人に使われた銃はハラーの銃であることが濃厚に…。

 これ以上書いて行くとねたバラしになりそうなので、この辺にして、ハラーがどのようにルーレイの無罪を勝ち取り、過去の過ちとルーレイとの決着(こうかくとルーレイの無罪とどう違うの?となるところだが、そこは読んでのお楽しみ)を付けるのか…。
 さすがは、コナリーとうならせる大どんでん返しの2段オチが待っているというわけである。
 
 出だしは、なんだかドラマにあるようななんとなく軽めの出だしで、ちょっと不安になっていたが、上巻の終わりからレヴンが殺される下巻の頭辺りからグイグイと引っ張られた。
 やっぱりコナリーは面白い、このひと言につきる。年内にも出るというボッシュものが今から楽しみだ。

テーマ:読書記録 - ジャンル:小説・文学

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    読んでいただいてありがとうございます。せっかくですから、何か書いていっていただければ幸いです。
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