D.グラップ「狩人の夜」読了

The Night of The Hunter さてさて、ぼちぼち新年度も本格化してきた。
 世の中不景気、不景気といわれ、さも仕事がなくてクビになるぞ…的なイメージが先行している。確かに不景気であるが、やらねばならぬことが消えてなくなったわけではないのも事実である。
 もうからなくても仕事は仕事、ありがたくやるしかない(ある意味大人な感じで…)。
 
 阪神も愛媛FCもこの週末は、今一つの結果、今後の巻き返しに期待したいところ。
 で、グッとスピードが落ちていた読書は、ドーンと巻き返し、昨晩、デイヴィス・グラッブ「狩人の夜」(創元推理文庫)を読み終えた。
 これは、週末の日曜にいつもの駅前のBook ○ffにて450円でゲット。あっという間の2日で読み終えたということになる。

 本作は、1955年にロバート・ミッチャム主演で映画化され、カルト的な評価を得たとのこと。カバー裏の紹介文にはS.キングも影響を受けた幻の傑作サスペンスとある。
 翻訳がなったのは1996年、トパーズプレスからの刊行で、それまでは、40年もの間「幻」だったというわけである(その後の2002年に創元推理文庫から出版、中身は同じもの)。

 1930年代、大恐慌の嵐が吹きあれた後のアメリカ、ウエストヴァージニア。貧しさに負けて、強盗殺人を犯したベン・はーパーは、逮捕後も1万ドルの隠し場所を明らかにしないまま処刑される。
 彼と刑務所で同房だった右手の指にLOVE、左手の指にHATEと刺青を入れた偽もの伝道師ハリー・パウエルは、神の導きをたてにその場所を聴き出そうとするが、果たせず釈放される。

 パウエルは、残されたハーパー一家に近づき未亡人とその子ども、9歳のジョンと4歳半のパールに取り入ろうとするが…。
 未亡人ウィラとパールは、善人の仮面をかぶったパウエルに心を許しはじめ、ウィラとパウエルは結婚まですることになるのである。
 しかし、ジョンはパウエルが父親の残した金目当てだと感づき、全く心を開こうとはしない。

 やがてハーパー家を更なる恐怖が襲う、「狩人」が真の姿を現しはじめる。「狩人-ハーパー」は、サイコ・キラーだったのだ。
 なんとか、狩人の魔の手を逃れ川に逃げる幼い兄妹、追いかける狩人。1万ドルの行方と兄妹の命は…。

 確かにサイコではあるが、サイコの側よりも追われる少年の行動と心理を軸にストーリーは展開し、後半に現われる兄妹を守ろうとする人物の存在にホッとする。
 一方的に恐怖や不安を煽るだけでないバランスの取れた作品で、ストイックなまでに簡潔で無駄のないストーリーに一気にフィナーレへとたどり着いた。

 全く知識不足で本作について知らなかったのだが、たまたま巡り合ったことを幸せに思える作品だ。これも読書の愉しみだ。

テーマ:本とつれづれ - ジャンル:本・雑誌

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  • Author:KsbcKSBC
  • 不惑の年をとうに過ぎてしまったオヤヂのモノローグ
    日々是、思いのままにならぬことばかり。そんなオヤヂの日々。

    読んだ本、手に入れたCDからフライフィッシング、サッカーなんかについてだらだらと…。
    ちなみにMacユーザ歴は20年ですが、最近はめっきり…。

    読んでいただいてありがとうございます。せっかくですから、何か書いていっていただければ幸いです。
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