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M.コーニイ「ハローサマー、グッドバイ」読了

Hello Summer, Goodbye 昨日から2009年も始動。いつもと特に変わる事のない日常が戻ってきたとい感じ。
 ただ、会う人のほとんどがこの先の景気をはじめとする情勢に不安を口にしている。
 まあ、どうのこうの思っていても一般市民の力では何ともならない、あまり気にせず目の前の事に8割の力で望むぐらいで…と考える新年であった。
 
 さて、前回も書いた通り、今回はマイクル・コーニイ「ハローサマー、グッドバイ」(河出文庫)を昨晩読み終えた。
 これは、80年代にサンリオSF文庫から出ていた名作SF青春小説の新訳リイシュー版で昨年の夏に出ていたもの。
 J.クロウリー「エンジン・サマー」をきっかけにAmazonで新刊を購入していた。
 
 なにせSF青春恋愛小説である。ご覧の通りのカバーデザイン、たぶん新刊が店頭に並んだときには、このデザインに著者名やタイトルを気にする事なく素通りしてしまっていたと思われる。
 このイラストは、いただけない、これでは手に取れないぞ…。
 
 お話は、とある惑星の人類とは別のヒューマノイドの世界の物語。名もない惑星上では人類のような人々(変な表現)が地球の19世紀頃の科学文明状態で、エルトとアスタという2つの国に別れ暮らしている。
 主人公ドローヴは、エルトの首都アリカに暮らす少年である。ドローヴは支配社階級である下っ端役人を父に持っているが、父親の考え方には反感を抱いている。
 
 ドローヴ一家は、夏になると海に面した町パラークシで過ごすことになっている。
 ドローヴは、前年知り合ったパラークシの宿屋の娘ブラウンアイズに再会を楽しみにパラークシにやって来る。
 しかし、今年のパラークシは何だがいつものパラークシとは違っていたのだった…。
 
 設定として、「惑星」を取り巻く天体が、地球とは違っている事、さらに「惑星」上の気候が織りなす自然現象(グルームと呼ばれる海の動き)、そして不思議な生き物たち、それぞれが少年ドローヴの生きる道に微妙に関わって来る。

 ドローヴとブラウンアイズは、理不尽なヒエラルキー、エリート意識を持つ両親、友人等々に翻弄されながら、ささやかな愛を育み、成長していく。
 そのうえ、世の中はアスタとの戦争の暗い影が忍び寄って来るのだった…。
 
 前半は、けっこう読んでいるつもりなのだがページをめくる速度が上がらない。どうやら、特殊な世界観を読み込み、頭の中に構築するのに手間取ったようだ。
 中盤を過ぎて、ドローヴとブラウンアイズの関係がはっきりし、ブルームが到来し、パラークシの情勢が不穏になって来ると、一気にペースがあがった。
 
 最後は、とんでもない大どんでん返しが待っている。いやはや、これは…。
 そして、二人の愛の行方は…、もう読むしかないでしょ…的な展開。
 
 少年の愛と成長の物語という意味ではSFである必要はないが、彼らを振り回し、巻き込んでいく背景と結末へ至る鍵としてのSF要素は不可欠だ。
 SFとしても、青春恋愛小説としても長さのわりに「読み応え」を感じた。
 おしむらくは、やはりカバーデザインである。

テーマ:ブックレビュー - ジャンル:小説・文学

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  • Author:KsbcKSBC
  • 不惑の年をとうに過ぎてしまったオヤヂのモノローグ
    日々是、思いのままにならぬことばかり。そんなオヤヂの日々。

    読んだ本、手に入れたCDからフライフィッシング、サッカーなんかについてだらだらと…。
    ちなみにMacユーザ歴は20年ですが、最近はめっきり…。

    読んでいただいてありがとうございます。せっかくですから、何か書いていっていただければ幸いです。
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