R.ファン・ヒューリック「江南の鐘」読了

ChineseBell ぼちぼちと忙しさが増してきた。仕事の相手の都合に振り回されてスケジュールがなかなか確定できないジレンマが…と思っていたら、アッという間に金曜までのスケジュールが決まってしまった。いやはや…。

 そんな中、連れ合いの里帰りに合わせて読み始めたR.ファン・ヒューリック「江南の鐘」(ハヤカワ・ポケットミステリ)を本日なんとか読み終えた。
 もともとレギュラーの狄(ディー)判事シリーズ、当然のごとく新刊で、書店で見かけた瞬間にレジへである。
 本作で、Blogを初めて6作目の狄判事シリーズとなった。前回の「紫雲の怪」で未訳分は終了、本作から他社旧作の新訳版で登場だ。

 以前は、三省堂から「中国梵鐘殺人事件」(1989)のタイトルで出版されていたもの。シリーズでも一番の長さではなかろうか?もちろん未読。
 さて、今回の舞台は「白夫人の幻」の舞台でもあった蒲陽、本作は「白夫人の幻」の以前譚。蒲陽に着任早々の狄判事をいきなり3つの事件が持ち込まれる。
 一つは、街のはずれ半月街でおこった強姦殺人事件、この事件の容疑者は、殺された娘と秘密の契りを交わした科挙受験を目指す秀才。しかし、彼は犯行を否認したまま。

 2つ目は、観音様を祀る普慈寺なる寺のいかがわしい噂、なんと子宝に恵まれぬご夫人が、この寺に泊まって過ごすとありがたくも懐妊するらしい。
 当然、狄判事はこの寺の秘密を探り出さねばならないのであるが…、ここのところ力をつけてきた仏教界に気を使いながらの探索となるのだが…。

 そして最も難物が過去から続く、大商人ファミリー二家の確執。今や蒲陽でもいちにを争う豪商林範は、手を取り合って栄えてきた梁家を陰謀を廻らし、その富を奪い、多くの命まで奪ってきたというのであるが…。
 巧妙な企みにより、これまでのところ尻尾をつかまれることがなかった。
 この今回最大の事件に「鐘」がからむことから、タイトルとなっている訳だ。

 さすがに、着任早々で3つの事件を抱え、狄判事も今回はやや苦戦を強いられるのであるが…。
 心にずしり…という作風ではないのであるが、読み応えはたっぷりで当然のように楽しめる作品。早くも次の翻訳が待ち遠しいシリーズだ。

テーマ:ミステリ - ジャンル:小説・文学

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  • 不惑の年をとうに過ぎてしまったオヤヂのモノローグ
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    読んだ本、手に入れたCDからフライフィッシング、サッカーなんかについてだらだらと…。
    ちなみにMacユーザ歴は20年ですが、最近はめっきり…。

    読んでいただいてありがとうございます。せっかくですから、何か書いていっていただければ幸いです。
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