横山秀夫「クライマーズ・ハイ」読了

Crimaers High どうにもこうにもならないスケジュールとなってきた。かなり 厳しい状況がこれから先続きそうで、かなり憂鬱な気分。

 今日も夕方から打ち合わせに新宿へ出かけたが、一つは大幅変更、もう一つは回答先延ばしと、困ったことに…。

 そのうえ、その打ち合わせのせいで滞っていた提出物を今までかけて作成となってしまった。
 そんな、ヘビーな状況ではあるが、一昨日から読み始めていた横山秀夫「クライマーズ・ハイ」(文春文庫)をあっさりと読み終えてしまった。

 映画公開に合わせて文庫化されたようで、先に欠いた通り、オフィスの引っ越しに合わせて処分されているのを回収したものだ(もちろん無料)。

 この作品に描かれているのは、日航ジャンボ機墜落事故を追う群馬の地方新聞の記者たちのさまざまな葛藤と人間模様。日航機事故のデスクに任命された悠木は、でかい記事を狙う現場記者、上司との軋轢を繰り返しながら、「日航機事故」と新聞、人間とはをといったかなり重い世界へはまっていく。


 日航機事件という縦糸と山登りを趣味とする同僚との関係、その同僚が「植物人間」となった背景を突き止めることで新聞社ないの政治的なものがを描き出す横糸が紡ぎ出す絶妙なる「ミステリー」である。


 日航機墜落事故を皮切りに次々と展開していく縦横の人間模様、とにかく色々のものが絡み合って坩堝のように溶け合って混ざり合ってしまいそうなのだが、そこは小説巧者横山秀夫、とにかくドロドロになっているようなのだが、読み進むにつれて次々とその絡みは、自然な流れとなってぐいぐいとストーリーは進む。

 あの「日航機事故」が大学5年の夏の日の記憶…CM撮影のバイトで朝一から夕方まで奈良のプールの強烈な日差し、事務所に戻るとみなニュースに釘付け。バイトを終えて、両親が旅行中のいまの連れ合いの家に先輩・友人が集まって宴会もこのニュースに引きずられていたことなどなどが、ふつふつと蘇って、さらにページをめくるスピードが上がっていったのだ。

 巧い、「半落ち」でも感じたが、文書、構成すべてにおいて巧い、脱帽である。


 そのうえ最終盤に突きつけられるテーマは重い、ずしりと来る。しかし、最後に用意されたのはカタルシス。有無を言わさぬ手応え、感動…。もうこれ以上とやかく書かないでおこう。

 この作品は間違いなく傑作である。「読んで損はない」ではない、「読まないと損」である。


テーマ:ミステリ - ジャンル:小説・文学

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  • Author:KsbcKSBC
  • 不惑の年をとうに過ぎてしまったオヤヂのモノローグ
    日々是、思いのままにならぬことばかり。そんなオヤヂの日々。

    読んだ本、手に入れたCDからフライフィッシング、サッカーなんかについてだらだらと…。
    ちなみにMacユーザ歴は20年ですが、最近はめっきり…。

    読んでいただいてありがとうございます。せっかくですから、何か書いていっていただければ幸いです。
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