スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

安斎育郎「科学と非科学の間」読了

科学と非科学の間 先日の日曜日、久しぶりに近所の古本屋を覗いてたまたま手に取った一冊が安斎育郎「科学と非科学の間」(ちくま文庫)。
 表紙だけ見るとなにやら宗教っぽい、あるいは哲学(出しているところが出しているところだけに)っぽいのだが、残っていた帯のコピーがよかった「超常現象の流行と教育の役割ー超能力からUFO、占いまで ばっさり斬り捨て御免」とある。
 まったく、その通りだと思いながら購入した。

 もともと1995年に出版されていたものに、新たな事柄を加筆して2002年に文庫化されたもので、著者は、東京大学の原子力工学科を卒業し、立命館大学の国際関係学部教授を務める人物。カバーの近影を見ると何やら見たことがある人物。読み進めると反超常現象立場でTV出演もしているので、見たことがあったのかも知れない。
 内容は、科学者の立場から「コックリさん」から「金縛り」などの比較的身近な(身近な超常現象というのも変な話だが)ものから、UFO、ユリ・ゲラー、宜保愛子、はてはオウム真理教などなどに対して、「バッサリ」というわけである。
 身近な「金縛り」などは、著者本人も何度か体験したことがあり、それを前提にしているため実にわかりやすい。
 そのバッサリ具合が、極めて真面目で私の好きなト学会のようにオチャラケていないところが、すごい。

 教育者として、「超常現象」などというくだらないものに振り回される21世紀の日本の現状に危機感を持ったスタンスが貫かれている。もちろん、冒頭に「科学的命題」と「価値的命題」というテーマで、科学的なスタンスと価値観に重きを置くスタンスの違いを明らかにし、価値的命題を批判否定しているわけではない。

 自分も「超常現象」など無いと思っているが、人類の現在の科学が解明していないものも未だあることも事実である。しかし、それを解明しようとすると、信じていないものの前では起こらない、あるいは出来ない、などというのはあまりにも都合が良すぎないか…。
そのことだけとっても、極めて怪しいというのである。まったく、そのとおり、拍手。

 最終的に信じたい人は信じてもいいのだが、だまされたり、犯罪者になったりしないような冷静な判断力を持つための「教育」が不可欠だということなのだ。

 他人に見えないものが見える、あるいは聞える、感じる人たちは、きっと何か見えていたり、聞えていたりするのだろうが、色んな意味で不気味な人たちである(これは個人的な価値的判断)。
 でも、超常現象を信じている人たちは、この本読むわけないだろうが、そんな人たちにこそ読んで欲しい。

 文書もその姿勢も硬い内容であったが、テーマがテーマだけに意外に楽しめる内容だったな。

テーマ:今日の古本 - ジャンル:本・雑誌

コメントの投稿

非公開コメント

Profile

  • Author:KsbcKSBC
  • 不惑の年をとうに過ぎてしまったオヤヂのモノローグ
    日々是、思いのままにならぬことばかり。そんなオヤヂの日々。

    読んだ本、手に入れたCDからフライフィッシング、サッカーなんかについてだらだらと…。
    ちなみにMacユーザ歴は20年ですが、最近はめっきり…。

    読んでいただいてありがとうございます。せっかくですから、何か書いていっていただければ幸いです。
Calendar
08 | 2017/09 | 10
sun mon tue wed thu fri sat
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
Twitter
 
Categories
Tree-Arcive
Links
Recent Comments
Search inside
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。