隆慶一郎「風の呪殺陣」読了

風の呪殺陣 先週のうちに読み終えていたのが隆慶一郎の未読の一冊、「風の呪殺陣」(徳間文庫)。
 ここのところ宝島社の「このミス」の季節が近いため新刊の翻訳ものの購入を控えている。やはり年末は「このミス」の情報をもとに面白そうなものを選んで読むということが恒例となってしまった。
 そのせいで国内ものが続いているというわけだ。

 
 さて、「風の呪殺陣」は織田信長の目指す天下布武に立ち向かう自由の民(道々の輩)を描いたもの。
 宗教という不合理の塊を受け入れる事ができない信長の命を受けた光秀が、琵琶湖のほとり坂本から比叡山に焼き打ちをかける。
 千日回峰行の修業の緒にある修行僧・昇運はこれにより阿闍梨への道を断たれてしまうとともに、多くの罪も無い人びとの死を目の当たりにし、信長を呪殺する事を決意する。
 
 諸国を流浪する「傀儡の一族」に合流し、伊勢長島の一向一揆に身を投じる、家族を殺された坂本の山門公人衆・谷ノ坊知一郎。
 さらに、昇運の弟弟子・好運のキリシタン少女の出会いを通して描かれる成長。
 というようにこの3人の人物の生き様を通して見えてくるのは、当時の社会の尺度のすべて凌駕する「第六天魔王信長」である。
 
 やはり、信長はウルトラ・スーパーな人物だったのだ!と痛感する。ここに描かれた信長は、まさしく私の中の信長像そのものである。
 
 著者は生前、修正加筆をしたいと考えていたらしい、そんなこともうかがえる、長さと展開ともにやや物足りない印象である。

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  • Author:KsbcKSBC
  • 不惑の年をとうに過ぎてしまったオヤヂのモノローグ
    日々是、思いのままにならぬことばかり。そんなオヤヂの日々。

    読んだ本、手に入れたCDからフライフィッシング、サッカーなんかについてだらだらと…。
    ちなみにMacユーザ歴は20年ですが、最近はめっきり…。

    読んでいただいてありがとうございます。せっかくですから、何か書いていっていただければ幸いです。
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