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C.ウィルソン「スパイダー・ワールド」1・2巻読了

昨晩やっと、C.ウィルソン「スパイダー・ワールド」1・2巻(講談社ノベルス)を読み終える。
 新書2段組で1・2巻合わせて約1000ページの分量は、さすがにずっしりと来るものがあった。

Spider World yy氏から強力に推薦があったのと、C.ウィルソンは、すでにいくつかの作品に触れていた、そのこともあって緊急に入手を試みた。ところが、残念ながらこの本、出版社も在庫切れ状態。幸いにも両巻ともネットで古書を購入、2巻が少し高かったがそれもよしということで…。

 ストーリーは、訳があって人類が別の惑星に移住した後の二十五世紀の地球のお話。
 そこは、巨大化した蜘蛛が支配する世界、都市に住む人間は奴隷化され、それを逃れた少数の人間が不毛の砂漠に暮らしている。その中に、蜘蛛と同様に心を読み、操る少年ナイアルがいた。彼は、蜘蛛との戦いを決意し、砂漠を後にする。

 1巻「賢者の塔」の前半は、蜘蛛の支配とその世界観の描写が展開し、中盤以降に新たな知識を得たナイアルとその仲間たちが蜘蛛との戦いに挑む。
 2巻「神秘のデルタ」では、ナイアルがスパイダー・ワールドの最後の謎「デルタ」へ仲間とともに挑む姿を描いている。
C.ウィルソンは、それまで彼が追求してきた精神世界のある意味、集大成としてこの作品を書いた述べている。トールキンの「指輪物語」やルイスの「ナルニア国」のような、大人も子どもも楽しめるお話を目指してもいるようだ。
 しかし、そこはC.ウイルソン、いわゆる通常の「ファンタジー」にはなりきっていない。出てくる生物や小物は子どもも喜びそうな部分もあるのだが、精神的な戦いと主人公の成長の仕方については、子どもはちょっとついていけないような気がする。
 
 個人的には、2巻の結末がやや物足りない気がする。蜘蛛との間に一山欲しかったな、勧善懲悪になっていないところが、C.ウィルソンたる所以であろうか?

 とりあえず、邦訳がされているのはここまで、それ以後も快調にお話は描き続けられているようだが、「指輪」や「ナルニア」のように一般的になることはなく、絶版ということは…。
 約一週間、かなり楽しんで読んできた。どこかの出版社が続編を出版してくれることを望みたい。

 一昨日、近くの古本屋で前から気になっていた2作品を発見、購入。まだ、ボッシュ・シリーズ、リーバス・シリーズの未読分が積まれているのに…。

 さあ、次はボッシュ第3作「ブラック・ハート」だ!

テーマ:ブックレビュー - ジャンル:小説・文学

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    読んだ本、手に入れたCDなんかについてだらだらと…。

    読んでいただいてありがとうございます。せっかくですから、何か書いていっていただければ幸いです。
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