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結城昌治『死者たちの夜』、『犯罪者たちの夜』(角川文庫)読了

 ほとんど、電車での移動時と寝る前が読書タイムなのではあるが、そこそこ読書エンジンが快調に回っている。
 おそらく、読書モードが昭和ミステリモードに入っていて、そのジャンルはスイスイと走っていけてると思われる。
 一昨年から昨年にかけて一気に嵌って読み進めてきた結城昌治の深〜い?森であるが、今年に入りその数も30冊を超えてきた。とはいえ、怠けて感想を書いていないままになっているものも多い。

 で、この7月に入って時間を開けずにゲットできた短編連作「紺野弁護士シリーズ」の『死者たちの夜』『犯罪者たちの夜』を読み終える。
 主人公で語り手である”わたし”紺野は、中年に差しかかった独身男で、仲間数人とビルの一室を借りて営業する弁護士である。そして自分しか運転することができないほどポンコツの車に乗っている。
 『死者たちの夜』がシリーズ1で、『犯罪者たちの夜』が2となってはいるが、発表された順ではない、それぞれに収録された作品のテーマ…というか、内容に合わせて集められ、それにタイトルをつけた形である。
 収録されたどの短編も他の話との接点や関係はなく、どれから読んでも問題はない。一応『犯罪者たちの夜』のあとがきで結城昌治が、シリーズの終了を告げている。

 ハードボイルドといえばハードボイルドといえなくもないが、ジャンルとしてはそうなるか…。
 主人公を弁護士とすることで、事件に絡んでいく具合に現実感があって無理なく物語に入り込んでいけるのではなかろうか。
 そして、それぞれの物語に潜む人間関係ややりきれない背景が、じんわりと浮き上がって来るのである。
 アクションや殺人の様子が直接描かれることはない。無駄を削ぎ落とした簡潔な文章が、読むものの心に沁みる。

 2冊が手頃に揃わなかったが、もっと早く読みたかったと思う作品である。

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No title

Sugataさん、「紺野弁護士」いいですよ。軽くなく、重くなく、オチというわけではないですが、最後にピリッとさせてくれます。
欲を言えば、長いのも読みたかったです。
先日、ヤフオクで早川書房版「天上縊死」を安〜くゲットできました。本日から侵攻中です。

No title

「紺野弁護士シリーズ」も良さそうですね。『死者たちの夜』はもっていますが、もうひとつも探さないと。
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  • Author:KsbcKSBC
  • 不惑の年をとうに過ぎてしまったオヤヂのモノローグ
    日々是、思いのままにならぬことばかり。そんなオヤヂの日々。

    読んだ本、手に入れたCDなんかについてだらだらと…。

    読んでいただいてありがとうございます。せっかくですから、何か書いていっていただければ幸いです。
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