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笹沢左保『天を突く石像』(旺文社文庫)読了

 ここのところは雨続きの毎日、折角の連休ながら出かける気にもなれずで、近所への買い物程度の外出。
 この天候不順で、他のものもそれなりに読了しているのであるが、ちょっと残念だったこともあり、一昨日読み終えた笹沢左保『天を突く石像』(旺文社文庫)を…。

 日本がまさに高度成長期に突入した1964年の作品、建設会社に勤める大場の同僚、青山が妻と子供を捨てて資源開拓公団総裁の娘・原理恵子と結婚すると言い出した。
 青山、大場、青山の義妹、冬子の3人で原の邸宅を訪れるが、原総裁、理恵子とも青山のことは知らないという、青山は精神に異常なのか…。
 そしてその夜、青山は原邸の庭で総裁秘書を絞殺し、自殺したという。

 果たして青山の精神以上は真実なのか…疑念を抱いた大場と冬子は、その真相を探り出そうとする。
 東京、伊豆、そして秩父の山中へ、大場たちの捜査?は進み、事件の裏に隠されていた資源開拓公団のダム建設に関わる不正が見えてくる。

 そして、原総裁が現地秩父のダムに視察に、そしてその場で真相が明らかに…というあたかも、サスペンスドラマのようなフィナーレを迎えるのであった。

 実はこの旺文社文庫版は、カバーの裏のあらすじがまずく(このカバーイラストのセンスも昔とはいえ大いに?)、ネタばらしになっているため青山の異常を偽装と知りつつもどうなるんだという興味先行で、3分の1くらいまではグイグイと読み進められる。
 しかし、そこから先は事件の背景がばれているので、一気に気持ちが減速してしまう。

 高度成長期の公共事業と建設業界の闇みたいなところを描こうとしたんだろうけど、カバーのせいで読後感は、残念な感じとなってしまった。

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  • Author:KsbcKSBC
  • 不惑の年をとうに過ぎてしまったオヤヂのモノローグ
    日々是、思いのままにならぬことばかり。そんなオヤヂの日々。

    読んだ本、手に入れたCDなんかについてだらだらと…。

    読んでいただいてありがとうございます。せっかくですから、何か書いていっていただければ幸いです。
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