河野典生『さらば、わが暗黒の日々』(集英社文庫)読了

 少し前に読了も書けていなかったもののその七、河野典生『さらば、わが暗黒の日々』(集英社文庫)。
 とりあえずタイミングができたので続けてアップしておこう。

 オリジナルは、昭和52年(1977)の双葉新書。
 物語の舞台は、インドネシア・バリ島、州都デンパサールを仕事で訪れた旅行代理店社員の森田は、幾つかの怪しい組織の抗争の渦の中に巻き込まれていく。

 たまたま前に読んだのが『ゴメスの名はゴメス』で、時代こそ違うが舞台は、東南アジア。そして、暗躍する組織…と違ってはいるが、やや錯綜しないでもない状況となってしまった。

 やがて、森田自身が誘拐され、軟禁される。なぜ自分がこのような目に合わされるのか理解できずにいたのであるが、彼を送り込んだ人物の過去に、その秘密が隠されていた。
 現地警察、民族音楽の楽団、オーストラリア人の富豪、そして日本で死んだはずの女…が絡んで、戦争の産物とも言える鍵を巡って、陰謀が繰り広げられるのであった。
 
 主人公が誘拐されてからの展開が、ちょと物足りない気もする。今ならもっと暴力的で激しい展開になっていたかもしれない。
 多少風景は変わっているかもしれないが、是非訪ねてみたくなった、この世界に近いものを感じられたら面白い。

 高校だったかの頃、ラジオの朗読かドラマで同じ著者の『デンパサールの怪鳥』を聴いたことがあった。東南アジアへの日本企業の進出や旅行が本格的になっていった時期だったんだろう。

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  • Author:KsbcKSBC
  • 不惑の年をとうに過ぎてしまったオヤヂのモノローグ
    日々是、思いのままにならぬことばかり。そんなオヤヂの日々。

    読んだ本、手に入れたCDなんかについてだらだらと…。

    読んでいただいてありがとうございます。せっかくですから、何か書いていっていただければ幸いです。
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