日影丈吉『真っ赤な子犬』(徳間文庫) 読了

 少し前に読了も書けていなかったもののその五、日影丈吉『真っ赤な子犬』(徳間文庫)。
 ここのところ結城・日影・笹沢・河野でまわしている感じになっている我が読書である。今回は日影丈吉。

 オリジナルは、昭和34年(1959)の桃源社版とのことで、1982年に徳間文庫化されたもの。
 生きる気力をなくした五ツ木守男が、自らのために用意した毒入りステーキ、それを元婚約者の父親である国務大臣が食べてしまった…というのが事件の始まり。
 関係者周辺に現れる赤い子犬とは一体…、さらに雪の中の軽井沢のホテルで五ツ木たちに関係する人物が殺される。

 ただ、この強烈な「赤い子犬」というタイトルのインパクトの割に、これまで読んだ氏の持ち味の幻想的でちょっとザワつくような雰囲気は、本書に期待するのは難しい。
 かといって物足りないかといえば、登場人物たちもなんとなくユーモラスで、会話も意外に軽妙で洒落ている。さらに日影氏のお得意の料理も少し織り込まれてちゃんと日影ミステリーとして愉しめる作品。

 お次は、青森でゲットの結城作品『ゴメス…』だ。

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  • Author:KsbcKSBC
  • 不惑の年をとうに過ぎてしまったオヤヂのモノローグ
    日々是、思いのままにならぬことばかり。そんなオヤヂの日々。

    読んだ本、手に入れたCDなんかについてだらだらと…。

    読んでいただいてありがとうございます。せっかくですから、何か書いていっていただければ幸いです。
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